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【トランスミッション】5種類あるの!?車には必要不可欠!クラッチの説明も!

目次

トランスミッションはどんな車にも必ずついているパーツです。

消耗品でないことから特に意識せずに運転ができるため、トランスミッションがどのような働きをするのか把握していない方もいると思います。

トランスミッション自体はよく分からなくても、その種別であるミッション(MT)オートマ(AT)という言葉はほとんどの人が聞いたことあると思います。

今回は、車のトランスミッションについて基本的な情報から種類や特徴について解説します。

トランスミッションとは

トランスミッションとは変速機のことで、エンジンと繋がった歯車や軸からなるパーツです。自動車を効率よく走らせるためには必要不可欠な存在です。

車が坂道を登るときは、車体にかかる重力に負けないよう、タイヤを回転させる力が必要になります。
逆に坂道を降りるときは、タイヤを回転させる力はあまり必要なく、むしろタイヤを速く回転させる必要があります。

このように、車はそのタイミングや状況によって走るために必要な力が異なります
トランスミッションはギアというパーツを切り替えることによって、状況に応じた力をタイヤに伝えることができるパーツです。

例えば、自転車を漕いで坂を登るときは1速にギアを落とし、坂を降りるときはギアを2速や3速にあげると思います。
車の場合も自転車と同じようなイメージでトランスミッションが働きます。

トランスミッションの必要性

トランスミッションがないことを想定すればトランスミッションの必要性がわかると思います。
例えば、1速だけだと発進はできますが、エンジン回転が上がりうるさいだけでスムーズな加速はできません
5速だけだと、そもそも発進ができません

発進や登坂のような大きなトルクが必要な場合は、トルクを増大するために減速比が大きいローギヤが必要です。
高速では燃費を良くするために、エンジン回転速度を下げる減速比の小さいハイギヤが必要です。

このようにスムーズで快適な走行を行うためには必要不可欠なパーツになります。

トランスミッションには5種類ある

MT(マニュアルトランスミッション)

AT(オートマチックトランスミッション)

CVT(無段変速機)

DCT(デュアル・クラッチ・トランスミッション)

AMT(セミオートマ・トランスミッション)

MT(マニュアルトランスミッション)

一般的に「マニュアル」「ミッション」と呼ばれている方式です。

ドライバー自らがクラッチとシフトレバーを操作し、歯車の組み合わせを変更することによって変速させることができます。
クラッチは、変速時に一時的に駆動力を断続する役目を担っています。

MTの最大のメリットは、動力伝達効率が95%以上ととても高く、燃費性能に優れているということです。

昔は主流の方式でしたが、操作に慣れが必要なこともあり近年は採用する車が少なくなっています。
新車販売の2%にも満たないMT車ですが、構造がシンプルで低コストなため新興国や、ダイレクト感を好む欧州で普及しています。

AT(オートマチックトランスミッション)

一般的に「オートマ」と呼ばれている方式です。

MTでは人間がクラッチを使ってギアチェンジしますが、ATでは速度に応じてトランスミッションが自動で変速してくれます

難しいクラッチ操作がなくアクセルとブレーキだけで運転できるため、近年の車はATが主流になってきています。

人間が操作する必要がないだけで、クラッチ自体がないわけでないことに注意してください。

変速操作が不要で簡便ですが、内部構造が複雑なため、多段化すればさらに重量が増し、コストも高くなります

CVT(無段変速機)

CVTはATの一種で、ATと同じように人間がクラッチを操作する必要がありません

CVTにはクラッチやギア自体がなくベルトやプーリー(円錐状の滑車)で変速するとこが、ATとの大きな違いです。

低コストで製造でき、変速比が幅広いためエンジンのパワーを最大限に利用できる利点があります。

しかしハイパワーなエンジンに対応することが苦手という特徴もあり、軽自動車のトランスミッションに採用されることがほとんどです。

構造は比較的シンプルで変速比が大きくとれるため、エンジンの燃費の良い運転領域が使いやすい利点があります
ただし、金属ベルトとプーリー間の摩擦によって駆動力を伝達するため、歯車よりも駆動損失が大きいことが課題です。

DCT(デュアル・クラッチ・トランスミッション)

DCTもATの一種になります。

デュアル(ふたつ)というだけあって、クラッチをふたつ持っています

1速・3速・5速を片方のクラッチ、2速・4速・6速をもう一方のクラッチが操作を担当します。

例えば3速に入っているときに、2速と4速を待機状態にしておけば素早いギアチェンジが可能です。
日本ではあまり見かけませんが、ヨーロッパではDCTを採用している車種は数多くあります。

ATなのにクリープ現象(アクセルを踏まなくてもゆっくり進む現象)がないことが大きな特徴です。

AMT(セミオートマ・トランスミッション)

MTをベースに、クラッチ操作と変速をアクチュエーターによって自動化したトランスミッションです

MTの燃費性能とATの利便性を両方実現しようと開発され、MTをそのまま自動化したものとも言えますね。

MT同様、構造がシンプルで軽量、動力伝達効率が高いことが最大の利点です。
ドライバー自らが変速操作するMTに対して、アクチュエーターが変速するときの変速ショックに違和感があり、日本では欧州ほど評価されていません。

ATなのにMTのような変速フィーリングがあることが特徴です。
ギアを変えるときに推進力がなくなる、いわゆる「トルク抜け」があります。

ただ、MTと違いAMTは自分の予期しないタイミングでトルクが抜けるため、慣れるまで違和感があることは否定できません。

ギアの種類

ギアの種類もMTとATでは違いがあります。

MTのギアの種類

R(リバース:後退)

1速

2速

3速

4速(1990年代あたりまでは4速MTが主流)

5速(主に軽自動車)

6速(主に普通車)

一部のスポーツカーや高級車では7速以上のMTもありますが、重量が増えるデメリットがあるので主流にはなっていません。

ATのギアの種類

P(パーキング:駐車するときに使う)

R(リバース:後退)

N(ニュートラル:エンジンをかけたまま止まるときに使う)

D(ドライブ:前進)

2(セカンド:ギアが2速よりあがらない。下り坂でエンジンブレーキを使いたいときに使う

L(ロー:ギアが1速よりあがらない。セカンドより強くエンジンブレーキをかけたいときや他車を牽引するとき)

最近の車は2やLがなく、ATでも「+」「-」にシフトレバーを入れることでギアを変えられるものも増えてきています。

トヨタやダイハツ車だと「B」という下り坂でエンジンブレーキを効かせたいときに使うギアも増えています。

さらには「S」というギアもあります。ギアを若干落としてスポーティに走りたいときや坂道での使用に向いています。
トヨタ系だと「スポーツ」、ホンダ系だと「ドライブ」を意味しています。

クラッチとは

クラッチとは、エンジンの動力をMT(マニュアル・トランスミッション)に伝達したり、切り離したりする「動力伝達装置」です。

クラッチの機能

クラッチの機能は、エンジンの動力をトランスミッションに伝達したり、切り離したりする装置です
クラッチペダルを踏み込んだときにエンジンの動力が遮断され、クラッチペダルから足を離したときに動力が伝達されます。

ただし、クラッチは単純なON-OFFだけではありません。
MT車に乗るドライバーには、クラッチをつなぐときに「半クラ」「半クラッチ」というクラッチの踏む込み量の調整でクラッチをスリップさせながら接続するテクニックが必要になります。

発進時は回転しているエンジンと停止しているトランスミッションをつなぎます。

変速時にはエンジンと異なる回転のトランスミッションをショックなくスムーズにつなぐために、半クラッチ操作が必要になるのです。

クラッチの構成

クラッチ機構は、フライホイールクラッチディスクプレッシャープレートクラッチカバーというパーツから構成されています。

フライホイールは、エンジンのクランク軸と直接繋がっています。
エンジンのトルク変動を抑える働きがあります。

クラッチディスクは、フライホイールに取り付けられたクラッチカバーに収められています。
メインドライブシャフトを介してトランスミッションと連結しています。

プレッシャープレートは、クラッチディスクを押し付ける役割があります。
クラッチペダルと連動するダイヤフラムスプリングで構成されています。
クラッチペダルを踏み込むと、スプリング中央部が押されてスプリングの押し付け力がなくなり、その結果フライホイールとの間に隙間が発生し、エンジンの動力が遮断されます

クラッチの寿命

クラッチは、摩擦力を利用して断続を繰り返すことから、走行距離ととともにクラッチが滑りやすくなります。
通常クラッチの寿命は、走行距離で5~8万kmぐらいです。(乗り方で差はあります。)

坂道で半クラッチ状態を長く継続すると、摩擦熱によってクラッチがツルツル状態になります。この場合は即交換が必要となります。

日本では、新車の95%以上がAT車です。
多くの人がMT特有のクラッチ操作や半クラッチ操作を経験することはありません。
AT車では、クラッチのような役目をするトルコンという便利な流体クラッチがあることで、普段は動力の断続を意識する機会はほとんどないでしょう。

まとめ

トランスミッションにも様々な種類があり、それぞれに特徴があります。

日本と海外で使われている種類に傾向があり、日本車ではほとんどがAT車になってきています。

MT車に乗っている方にはクラッチを始め、トランスミッションを意識するタイミングが多々あると思います。
一方AT車に乗っている方は、普段トランスミッションを意識することはあまりないでしょう。

これを機に、少し意識しながら運転してみるのもいいかもしれませんね。

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