【洗浄記録】三菱ふそう 「ローザ」小型バスのDPF洗浄はDPFドットコムへ！

子供の頃から小型トラックといえば、三菱ふそうさんのキャンターでした。
長い歴史の中で、ライバル車両と切磋琢磨しながら令和まで成長してきた、いぶし銀的な存在ではないでしょうか？

販売台数も非常に多いので、DPFドットコムでもDPFマフラーに関するお問い合わせ、洗浄のご依頼やリビルト品の販売も日々絶えません。

今回はそのキャンターと同じDPFを搭載した、小型バス「ローザ」のDPF洗浄の写真解説をしていきます。

お客様のほとんどが、DPFランプ点滅が頻繁に起こるようになり、何度も何度も強制再生を余儀なくされ、困った挙句に洗浄のご依頼をされます。

基本的には自動再生で煤(スス)をDPFフィルターの中で焼ききってくれるのですが、それはDPFマフラー内を高温で保って走行できている場合に限ります。

配送業などで街乗りが主体、ストップアンドゴーが多い車両はどうしてもマフラー内の温度上昇が足りず、煤(スス)が溜まりやすい状況になり、すぐに強制再生が必要となります。

また煤(スス)だけではなく、アッシュ(オイルや燃料の燃えカス)は強制でも燃焼せず、溜まり続けるのでDPFフィルターが詰まってしまう大きな原因とも言えます。

DPFランプが点滅した状態で走行を継続し続けると、エンジンチェックランプが点灯してしまったり、DPFフィルターや排気系部品・エンジンの故障に繋がるので、絶対にDPFランプ点灯を無視しないようにして下さい。

「１時間ほど手動再生をしているけど終わらない」「DPFランプが消えない」というお客様からのご相談を頂いたことがあります。
この場合は、DPF本体、センサーや差圧パイプ、排気バルブ等の故障も考えられますので、ディーラーさんやかかりつけの整備工場さんで診断されることをお勧めします。

前置きが長くなりましたが、これから弊社が行っている洗浄作業工程のご紹介をいたします！
出来るだけ写真を多用し、分り易くご説明させて頂こうと思います。

それでは、よろしくお願いします！

こちらが、ローザのDPFです。

中央付近のセンサー取り付けボス左側が酸化触媒(排気入り口側)・右側がDPFフィルターで、胴体外側にグラスウールが巻かれ、遮熱板に包まれています。

写真左が酸化触媒、排気入口です。
中がよく見えない程、煤(スス)で真っ黒に覆われています。

右はDPFフィルター、排気出口です。
こちらは殆ど汚れもなく、煤(スス)もまわっていないようで、状態としては悪くないように見えます。

まずは遮熱板とグラスウールを外します。

切断部分にきっちり線引きしたら、グラインダーで各フィルター・部品に切断します。

切断面です。
左が酸化触媒の排気出口側で、右がDPFフィルターの排気入り口側です。

酸化触媒はきれいですが、DPFフィルターは煤(スス)で真っ黒に覆われています。

DPFフィルター内にもたくさんの煤(スス)やアッシュが詰まっていることが伺えますが、表面に煤(スス)の偏りもないので、状態はよいと想定できます。

DPFフィルター出口側です。
表面もきれいで状態もよさそうです。

切断することにより、DPFフィルターの状態把握がより詳細になります。

まずは通水確認です。

勢いは少しありませんが、煤(スス)とアッシュが多く詰まっているのが原因です。
水の出の割れもなくしっかりまとまっているので洗浄再生は可能と判断できます。

切断洗浄を行うことで、DPFフィルターの状態把握を可能とします。

DPFフィルター溶損・破損も多いので必ず分解して確認をします。

DPFフィルター溶損とは・・・＜こちらをご参考ください＞

高圧洗浄機で初期洗浄していきます。
約1時間、ある程度の詰まりを除去していきます。

煤(スス)は割と少なく、茶色のアッシュが多量にでました。

初期洗浄である程度汚れた水が治まったら、独自で開発し、使用している洗浄液に15時間程度(約一晩)浸漬します。

これによりDPFフィルター内に残っている煤(スス)・アッシュの剥離を促進します。

しっかり浸漬したら、高圧洗浄機にて本洗浄を行っていきます。

茶色く濁った水が大量に排出されてます。
アッシュが剥離して出てきています。

弊社はケルヒャージャパン様ご協力のもと、プロ仕様で適正な高圧洗浄機を選定しています。
フィルターを傷めない水圧と広角、距離など弊社のノウハウがここでも活かされています。

多量の棒状アッシュが排出されました。

オイルや燃料の燃えカスなのですが、掴むと固い石膏のような感じです。
アッシュは強制再生でも燃焼しないので、これが一番の詰まりの原因と言えます。

このアッシュが出てこなくなるまでしつこく高圧洗浄をしていきます。
程度によって、高圧洗浄→液浸漬→高圧洗浄　を繰り返しています。

なお、洗浄液は水溶性で法的に安全な配合で使用しています。
洗浄廃水は専用ろ過槽にてろ過し、煤(スス)や固形物は汲み取って産業廃棄物で処理しており、環境配慮も怠りません。

濁りもアッシュも出なくなると、再度通水確認します。

洗浄前の通水状態からするとしっかりまとまって、一直線にきれいに水が通ります。

DPFフィルターがきれいに再生された合図です。

エアーブローにてしっかり水切りをします。

そして、ジェットヒーターにてしっかりと乾燥させます。

この工程は非常に重要で、DPFフィルターに水分が多く残ると、取り付け後の急激な高温による水蒸気でフィルターが破損したという事例もあるようです。

分解施工をしているからこそ、そういった問題も防止できます。

酸化触媒の洗浄は非常にデリケートにおこないます。

弊社では、機械で短時間、低圧でフィルター周辺の汚れを中心に軽く洗浄します。

酸化触媒は燃焼温度に大きく起因し、コーティングが剥離するとその機能が低下してしまいます。

洗浄後はこちらもしっかり除水し、乾燥させます。

カバー類もきれいに丁寧に磨いていきます。
程度によって、手磨きやサンドブラスト、ウェットブラストを使い分けます。

DPFフィルターの風速確認を行っています。
現在はデータ収集と基準作りのため、テスト機で行っています。

目視による通水確認と、風速誤差データのダブルチェックを行います。

写真左が酸化触媒、右側がDPFフィルターです。
外から見てもこんなにも綺麗になりました。

非分解での洗浄でも一定の効果はあると思います。
しかし、このフィルター間にせっかくとれた汚れが残ってしまいます。
またフィルターの状態も確認できませんし、各フィルターの効果的な洗浄方法にも違いがありますが、それができません。

ローザのDPFマフラーは排気が悪くなると、排圧で酸化触媒をDPFフィルター側へ押し込み、センサーをめり込ませてしまっているものが大半です。
それで不具合になってしまっているところもあります。

弊社では、酸化触媒がズレ込んでいた、または今後ズレないようにプレスで元の位置へ戻し、ズレ防止のストッパーリング取付けサービスも行っています。
基本洗浄料金にプラス施工料10,000円(税抜)となりますが、洗浄でご依頼いただいたお客様はいまのところ100％施工させていただいております。
ご予算もありますので、洗浄ご依頼時は是非ご相談ください。

酸化触媒のズレとは・・・＜こちらをご参考ください＞

切断部はスペーサーを挟み、元の寸法に調整し、仮付けします。

その後、本溶接を行います。
熱ひずみも計算しつつ見えない部分になりますが慎重かつ仕上がりにもこだわります。
弊社は溶接の中でも非常に難しいMig溶接を行っています。

胴巻きが完了です。
弊社はパナソニック溶接機指導員様のご指導ご協力を受け、機材から設置細かい仕様にもこだわっています。
しっかりとしたビードと超低スパッタを実現しています。

あとは、グラスウールと遮熱板を元のように取り付け、溶接を行って完成です。

溶接終了後に、フランジ面の研磨をおこないます。

綺麗にガスケット当り面を確保し、排気漏れを起こさせないための重要な工程です。

マフラー用耐熱のシルバーで綺麗に塗装します。
到着時の状態や車種、ご希望により黒もご準備しております。

赤外線ヒーターで半焼き付け状態にし、乾燥スピードと落ちにくい塗装を施します。

弊社は、もちろん一番優先すべきは洗浄再生です。
そして出来る限りの安全対策と、ご納得いただける外観品質でお返しさせていただきます。

できるだけ丁寧に綺麗に梱包させていただき、お客様の元へお返しいたします。

大変長い工程説明にお付き合いいただき、ありがとうございます。

ローザの洗浄作業工程はいかがだったでしょうか？

まだまだ説明しきれないほどの工程がいっぱいあります(笑)

弊社の技術を持ってすれば、DPFマフラーは新品に替えるのではなく、洗浄再生を大いに可能にします。
しかも、部品修理や付加価値もたくさんつけさせていただいております。

新品交換では30万円以上の見積もりも、弊社の洗浄ではここまで手入れさせていただいて、基本料金72,000円(税別)です。
しかも往復送料込みです！(沖縄・離島は片道送料無料)

この機会に是非弊社の洗浄を行ってみませんか？

また洗浄で再生回復できない場合は、新品よりも格段に安いリビルト品販売も行っております。

DPFマフラーの詰まり・ランプ点滅などでお困りの方は是非、DPFドットコムへお問い合わせください！！