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【インジェクター】ディーゼルエンジンの命!故障原因と予防方法を解説!

目次

トラックやバスなど大型車を中心に使用されているディーゼルエンジン。

その命とも言える「インジェクター」はご存知でしょうか?

なぜインジェクターが命と呼ばれているのか。

そもそもインジェクターって何者なのか。

ディーゼルエンジンと一緒に徹底解説していきます!

ディーゼルエンジンとガソリンエンジンは何が違う?

まずはディーゼルエンジンがガソリンエンジンと比べて何が違うのかをお話していきます!

分かりやすく違う点が大きく3つあります!

①燃料

1つ目の大きな違いは燃料の種類です。

ガソリンエンジンはレギュラーガソリンハイオクガソリンを燃料として

燃焼を行い稼働しています。

一方ディーゼルエンジンでは軽油を燃料として燃焼を行っています。

ガソリンスタンドの給油ノズルの色で言えば緑が軽油です。

ガソリンは火を近づけると炎を上げて燃え始めますが、

軽油は火ではなく熱を加えたときに着火しやすいという性質を持ちます。

②吸入空気

2つ目は吸入する空気の違いです。

ガソリンエンジンは燃料と空気が混ざった混合気をシリンダー内に吸入します。

一方ディーゼルエンジンでは空気のみを吸入してシリンダー内に燃料を噴射します。

この吸入空気の違いが次で説明する燃焼方法に大きく関与します。

③燃焼方法

3つ目はエンジンの燃焼方法です。

ガソリンエンジンはスパークプラグ火花点火で燃焼させます。

混合気を吸入したシリンダー内に火花を点火させることで燃焼するという仕組みです。

一方ディーゼルエンジンは自己着火で燃焼させます。

空気を吸入したシリンダー内の圧を高めそこに燃料を噴射させることで燃焼させます。

ディーゼルエンジン内の空気圧はガソリンエンジン内の空気圧に比べ

1.5~2倍ほどの高圧縮となります。

強烈に圧縮された空気は高温となりそこに燃料が噴射されることで

点火がなくても自然発火が起こり強い膨張力を生み出すことができます。

ディーゼルエンジンのメリット・デメリット

上記で説明したディーゼルエンジンとガソリンエンジンの違いは

それぞれにメリット・デメリットをもたらします。

トラックやバスなど大型車に多く使用されていますが、いったいなぜなのでしょうか?

ディーゼルエンジンの目線でメリット・デメリットを説明していきます。

ディーゼルエンジンのメリット

力(トルク)が強い

ガソリン車に比べトルクが強いので

エンジンのパワーが上がり結果的に車体を動かす力が大きくなります。

トラックやバスなど大型車にディーゼルエンジンが使用されている1番の要因とも言えます。

CO2の排出量が少ない

ガソリン車に比べCO2の排出量が少ないので地球温暖化の防止に繋がります。

これが近年ディーゼル車に再度注目が集まっている要因です。

燃料(軽油)が安い

みなさんもご存知の通りハイオクガソリンとレギュラーガソリンに比べて

軽油の方が安いですよね。

ガソリン車より燃料費を低く抑えることができます。

ディーゼルエンジンのデメリット

有害物質の排出

ディーゼル車特有のPM(粒子状物質)NOX(窒素酸化物)を排出してします。

DPFを始めとする浄化装置の装備が必須です。

メンテナンス費用が高い

上記の有害物質排出を防ぐためDPFなどの付属品も多く取り付けられていたり、

強い燃焼パワーに耐えるための頑丈な部品を搭載していたりするので

メンテナンスや修理の際にはコストが大きくなってしまう。

ディーゼルエンジンの乗用車

※トヨタ ハイエース

※日産 エクストレイル

トラックやバスなどの大型車以外にもディーゼルエンジンを使用した乗用車があります。

・ハイエース

・トヨエース

・キャラバン

・エクストレイル

・CX-5

・デリカ

などたくさんあります。

トラックやバスに乗っていない方もディーゼルエンジンに触れることはありそうですね!

ディーゼルエンジンの命【インジェクター】

ディーゼルエンジンとガソリンエンジンの違いやメリット・デメリットが

分かってきたところでいよいよディーゼルエンジンの命である

インジェクターについて説明していきます。

なぜディーゼルエンジンの命と言われているのか。

どんな働きをしているのか。

詳しく見ていきましょう。

インジェクターとは

インジェクターとは

燃料噴霧を電子制御によって調整をして最適な燃料を供給するシステムです。

エンジン上部に設置してあり、シリンダー内に燃料を噴射します。

シリンダー内の圧が高まったところで燃料を噴射し燃焼させます。

この噴射がないと燃焼は起きずエンジンは動きません。
またタイミングよく噴射しないと大きいパワーの燃焼は起こせません

これがディーゼルエンジンの命と言われる理由です。

ではそのエンジン起動のスイッチでもある噴射について説明していきます。

インジェクターはタイミングと用途に合わせて5種類の噴射を行っています。

噴射の種類

パイロット噴射

あらかじめシリンダー内に混合気を作っておき着火性を高めるための噴射です。

着火性を高めることで燃焼温度の過度上昇を防ぎNOX低減にも繋がります

※NOXは燃焼温度が高いほど発生量が多くなります。

プレ噴射

メイン噴射前にシリンダー内に種火を作るための噴射です。

種火を作ることでスムーズな燃焼ができるので騒音低減に繋がります

メイン噴射

燃え残った燃料を完全燃焼させるための噴射です。

不完全燃焼を防ぐことでPM低減に繋がります

※PMは燃焼温度が低く不完全燃焼すると発生量が多くなります。

ポスト噴射

排気ガスの後処理の効率を高めるために排気温度上昇を目的とした噴射です。

DPFに溜まった煤(スス)を燃焼するDPF再生のため必要なタイミングで噴射します。

インジェクターの故障

インジェクターの寿命は5年~10年、5万㎞~10万㎞と言われています。

走行を重ねると故障はつきものです。

しかし「どうせ壊れるなら」と諦めてしまうのはまだ早いです!

故障を予防する手段はあります!

インジェクターの動きが悪くなるとPMやNOXの低減ができなくなったり、

そもそもエンジンが機能しなくなったりします。

ではなぜ故障してしまうのか、どうすれば予防できるのか説明していきます。

どうして故障してしまうのか?

インジェクター内部の詰まり

デポジットと呼ばれる汚れが内部の滑走面に付着しインジェクター自体の動きを悪くしてしまいます。

滑走が滑らかにできなくなると噴射がスムーズに行うことができず

タイミングがずれてしまいます。

その結果PMやNOXが多く発生してしまいDPFなどのフィルターの故障に繋がってしまいます。

インジェクター外部の詰まり

カーボン汚れがノズルの先端に付着してしまい噴射量の減少や噴射の片寄り、

噴霧状態のばらつきが起こってしまいます。

その結果きれいな燃焼が出来ず

PMの発生に繋がったり、パワー減少に繋がったりしてしまいます。

故障したらどうなるの?

故障したら現れる症状をランキングにしてみました!

①エンジンの振動が大きくなる

エンジンの振動が大きくなるのはインジェクターの噴射が正しく行えていない証拠です。

内部に溜まったカーボンによってインジェクターの動きが乱れたり、

噴射孔のつまりによってきれいな霧状の噴射が行えなくなったりなどの不具合を発生させます。

これによって燃料噴射量やタイミングのばらつき、

乱れた噴射によりエンジン振動音が大きくなります

②DPF・EGR・バルブ系の故障

インジェクターとDPFなどの排気系部品は切っても切り離せない関係にあります。

インジェクターで正常な霧状の燃料噴射が行えなくなると不完全燃焼が起きてしまいます。

その結果大量の煤(スス)が発生し、DPFフィルターを詰まらせる原因になります。

また噴射のタイミングがずれるとDPF再生のために行うポスト噴射が消失してしまい、

DPF再生がうまく機能しないなどの不具合を起こしてしまいます。

③力(トルク)不足

インジェクターの詰まりにより

燃料噴射量・噴射のタイミングがずれ始めると加速時にパワーを発揮しにくくなります

④黒煙・白煙の増加

黒煙はインジェクターの詰まりや燃焼室での偏在化が原因で発生します

白煙は燃料過多や排気系へのオイル混入が原因で発生します

インジェクターはコンピュータによって燃料噴射量をコントロールされていますが、

複数あるインジェクターのうち1本が詰まり出すと

他のインジェクターがそれを補おうと多く噴射するようになります。

これが過剰に起きてしまった場合

燃焼しきれなかった燃料が排気系に流れ込み、白煙が発生してしまいます。

⑤始動不良

セルモーターは回るのにエンジンが掛からない、掛かりにくい。

このような症状が出た場合にはインジェクターの詰まりが原因であることがあります。

どうすれば故障を防ぐことができる?

※詰まった状態のインジェクター先端部

※綺麗な状態のインジェクター先端部

インジェクター洗浄

インジェクターは取り出すことで洗浄することが出来ます。

専門業者や整備工場に依頼して洗浄してもらいましょう。

超音波洗浄で内部を洗浄することが出来ます。

取り外しから洗浄し取り付けまで1週間ほどかかりますが

定期的な洗浄でインジェクターを長持ちさせましょう!

燃料添加剤

インジェクターのメンテナンスとして燃料添加剤を使用する方法があります。

燃料添加剤を使用すると以下の効果があります。

・デポジットを除去しインジェクターの動きを正常に近づける

・エンジン内部のカーボンスラッジを除去する

・シリンダー内部とピストンの摩擦を軽減する

事前メンテナンスとして活用しましょう!

インジェクターの寿命を長持ちさせることができます。

燃料添加剤【煤殺し】公式HPはこちら→

燃料添加剤【煤殺し】の解説はこちら→

まとめ

インジェクターがディーゼルエンジンの命と言われる理由がお分かりいただけましたか?

エンジンを動かす原動力でありながら、インジェクターのコンディションが悪いと他の部品にも影響を与え故障させてしまう可能性もあります。

インジェクターをメンテナンスしいい状態で使用することは

他の部品のコンディションをキープすることにも繋がるので愛車を長持ちさせるためにも大切ですね!

インジェクターをしっかりメンテナンスして快適な走りを楽しみましょう!

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