横溝車両
今回のDPF洗浄は「日野のデュトロ」になります。
DPFが詰まっていると診断が出たので、車検前にこちらで洗浄をしてほしい、とご依頼いただきました。こちらは3t車になりますので、72,000円(税別)で洗浄をさせて頂きます。それでは早速洗浄を開始していきます。
スペック
・車種:日野 デュトロ
・積載量3トン
・依頼地域:岡山
・走行距離:20万キロ
・車使用用途:クレーン
こちらがご依頼のDPFです。分解タイプになります。解体していくとこうなります。
解体してみると、目視で分かるほどフィルターに黒い物質(炭化物)が付着して空気の通り道を塞いでしまっているのが確認できると思います。ランプというのは、この空気の通り道が無くなると自動的に点灯する仕組みになっています。
エンジン側の触媒のズーム画像です。ところどころに見える白い物質は「アッシュ」と呼ばれるものです。アッシュや炭化物・スラッジなどは全て洗浄でキレイにすることができます。
エンジン側のパイプ内部
中は炭化物がびっしりと付着していて真っ黒です・・・・。これを新品同様にキレイに洗浄していきたいと思います。
まずは、洗浄液にDPRをつけます。この機械を使うことで、DPRの下から上にかけてエアーを送り込むことができます。
キャビテーションを開始すると、炭化物が剥がれ落ちてきました。しかし、真下から空気を送り込んでいるのに泡が一切上に上がってきません。これは目詰まりを起こしたフィルターに共通するもので、完全に詰まってしまっているため空気の抜け道がありません。
追加で酸化触媒も洗浄していきます。
こちらもDP触媒と同様で1時間ほど洗浄液につけることで、段々と剥離されていき内部の炭化物がたくさん出てきました。
酸化触媒とは、簡単に説明すると「二酸化窒素をたくさん作ってDP触媒の温度上昇を手助けしてくれる触媒」になります。DP触媒の女房役ってところでしょうか。
酸化触媒をキャビテーションすると筒から泡が上がってきます。このようにDPF洗浄では、酸化触媒やDP触媒・センサー付近・パイプ内部などポイントを抑えて洗浄していくことが大事になります。
3時間ほどの洗浄が終わったところで、酸化触媒・DP触媒を取り出し通水させて確認を行います。水とエアーが抜ければ洗浄は完了になります。
初めとは段違いに水が抜けていきます。真水がでるレベルまで復活しました。
DPFのほうも、真水が貫通しているのが確認できると思います。目詰まりを起こしたフィルターは水すら通りません。
排気筒側のパーツです。直接的にランプとは関係がありませんが、プラスで洗浄していきます。
改めて洗浄機にいれてキャビテーションするとこの通り。空気が全箇所で抜けるようになりました。これにて、キャビテーション洗浄は終了です。
洗浄後の酸化触媒
DPRエンジン側です。真っ黒だった触媒がこんなにキレイになりました。
排気筒側の触媒
ここからは、エアーガンを使います。内部に残っている水を押し出します。ココで、水が出てくるという事は触媒内部で空気が完全に抜けているという事になります。
このように全箇所で水と空気がでることを確認できました。通水確認やエアーガンを使った洗浄動画は需要があるかと思いますので、後にアップさせていただきます。
梱包した際や配送中の水漏れなどを防ぐため、触媒の全体を乾かしていきます。これにて、洗浄の流れは終了となります。ありがとうございました。
ここからは洗浄後の画像です。ダイジェストでご覧ください。
ビフォーアフター
なんということでしょう!ここまで触媒は復活できるんです!