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【トラック故障】トラックの故障とは?予防策や対応策も解説!|2024年最新版
目次
トラックは軽自動車や乗用車と比較して「耐久性」に優れている特徴があります。
しかし、いくら耐久性に優れていたとしても、トラックは日々消耗していきます。
そのため、トラックにどのような故障が多いのかを理解しておくことで、今後の対応策を準備できるでしょう。
この記事では、トラックに多い故障内容や故障を予防する防止策・対応策を解説します。
トラックに多い故障内容を知りたい方は是非、参考にしてみてください。
トラックは故障のリスクが高い
トラックは乗用車と比較して「稼働率が高い傾向」があります。
そのため、適正なメンテナンスを実施せずに長期間使用すると故障に発展する可能性が高いでしょう。
また、トラックは同じルートではなく、場合によっては過酷な環境で使用されるケースもあり、重度の故障に発展する可能性もあります。
トラックは「10年〜20年」という長い期間をかけて使用されるため、重度の故障を避けるためにも定期的な点検は必要不可欠です。
トラックに多い「6つの故障内容」と「対応策」とは?
トラックに多い故障内容と対応策を解説します。
トラックに多い故障として挙げられる内容は以下6つです。
・クラッチの故障
・エンジンの故障
・バッテリー上がり
・室内温度上昇
・パワーゲートの故障
・パンク
それぞれ解説していきます。
クラッチの故障
トラックの故障原因の1つ目は「クラッチの故障」です。
トラックはミッション車が主流となります。
なかでも大型トラックのほとんどは「ミッション車」です。
ミッション車にはクラッチがついていますが、使用頻度によってクラッチが摩耗または破損するケースがあります。
半クラッチを意識しない強引な運転方法をしては、クラッチが破損するリスクを高めてしまうこともあります。
クラッチが故障すると異音が発生するようになり、ペダルを踏み込んだ際に違和感を感じるに違いありません。
【整備士が解説】クラッチ故障時の対処方法とは?
クラッチの故障が疑われる場合には、まず安全な場所にトラックを停車させましょう。
クラッチが破損もしくは使用不可になると安全な走行ができません。
また、クラッチ交換が必要になりますが、自分で修理することは非常に難しいです。
安全な場所にトラックを停車させた後は、レッカーサービスを活用して、近くの修理工場もしくは定期的に点検を依頼している業者に搬送手続きを依頼しましょう。
エンジンの故障
トラックの故障原因に多い2つ目は「エンジンの故障」です。
仕事の性質上、長距離運転が多くなりやすいトラックに多い故障原因の1つになります。
エンジンの故障は経年劣化だけでなく、バッテリー、燃料ポンプ、オルタネーターの故障によってエンジントラブルに発展することもあります。
エンジンが故障しているにも関わらず放置して使用をし続けると重度の故障に発展する可能性が高くなります。
トラックの運転中に「異音がする」もしくは「加速しない」などの症状がみられる場合には、早急に近くの整備工場で診断してもらいましょう。
【整備士が解説】エンジン故障時の対処方法とは?
エンジン故障時の対処方法は、一秒でも早く整備工場でトラックをみてもらうことをおすすめします。
トラックのエンジン不調を放置すると、結果的に重度のエンジントラブルに発展しやすくなります。
エンジンの修理やオーバーホールは、修理代も高く高額な出費が予想されます。
高額な修理費用を請求されないためにも、少しでもトラックの走行に違和感がある方は、整備工場で点検することをおすすめします。
バッテリー上がり
トラックの故障原因に多い3つ目は「バッテリー上がり」です。
バッテリー上がりもトラックの故障に多い原因の1つになります。
バッテリー上がり時には「エンジンがかからない」などの症状が発生します。
また、バッテリー上がり以外にもエンジンがかからなくなる原因が考えられるため、無理にエンジンをかけようとする行為はやめましょう。
【整備士が解説】バッテリー上がり時の対処方法とは?
バッテリー上がり時には以下2つの項目を確認します。
1:キーを差し込みセル部分が回るか
2:警告灯が点灯していないか
キーを差し込んでもセルが回らない場合には「バッテリー上がり」の可能性が高いです。
セルを回した時に「キュルキュル」という音を立てている場合はバッテリーが弱まっている、「カチカチ」と音を立てている場合にはバッテリー上がりが考えられます。
警告灯が点灯している際には、点火系統や水温センサー、燃料噴射装置に不具合が発生している可能性があります。
外出中にバッテリーの不具合が生じた際は、損害保険のロードサービスやJAFを活用して対応するようにしましょう。
バッテリー上がり時の対処手順
トラックのバッテリー上がり時には以下の手順で対処します。
手順1:救援用トラックとブースターケーブルを準備する
手順2:故障トラックのキーをOFFにしてパーキングレバーをいれる
手順3:救援用トラックを故障トラックに近づける
手順4:ブースターケーブルで車両を繋ぐ
手順5:救援用トラックのエンジンをかける
手順6:故障トラックのエンジンをかける
復旧後にバッテリー上がりを起こしているトラックのエンジンをすぐに止めると、再度エンジンがかからない可能性があります。
そのため、一度エンジンをかけた場合にはエンジンを止めることなく、整備工場にそのまま向かいましょう。
室内温度上昇
トラックの故障原因に多い4つ目は「室内温度上昇による発火」です。
特に暑い夏の季節は室内温度が上昇しやすい傾向にあります。
仮にエアコンを切った状態でトラックを駐車して放置した場合、車内温度は「51度」にまで上昇し、ダッシュボードの温度は「79度」の高温に達します。
ライターやマッチなどの可燃性の物をトラック内に保管していると、室内温度の上昇により発火するリスクも十分に考えられます。
【整備士が解説】室内温度上昇時の対処方法とは?
トラックの室内温度上昇を防止するために、休憩中や駐車中にはフロントガラスに断熱シートを設置しましょう。
室内に暑い空気が籠らないよう、窓ガラスを数センチ開けた状態で換気する方法もおすすめです。
また、マッチやライターなどを車内に保管しないよう心がけることも大切です。
パワーゲートの故障
トラックの故障原因に多い5つ目は「パワーゲートの故障」です。
パワーゲートが故障すると、荷物の荷下ろし時にリフトが上下降しなくなり、仕事に悪影響を与えかねません。
また、作業中に突然パワーゲートが故障すると事故や怪我に繋がる可能性もあるため、注意が必要です。
パワーゲートの故障はオイル漏れや電源スイッチの不具合が考えられます。
他にも配線の断線や油圧モーターのブラシ部分の摩耗なども挙げられるでしょう。
【整備士が解説】パワーゲート故障時の対処方法とは?
パワーゲートが昇降・下降しない場合には、迷わず近くのディーラーもしくは整備工場にトラックを持っていきましょう。
パワーゲート部分は電子部品であり、一般の方が修理できるものではありませんので、迷わずプロにお任せしましょう。
パンク
トラックの故障原因に多い6つ目は「パンク」です。
トラックは仕事の関係上、走行距離がどうしても多くなるため、パンクに悩むドライバーも少なくありません。
パンクには色々な原因が考えられますが、主な原因は以下の通りになります。
・異物がタイヤに刺さった
・タイヤ側面に傷が付いている
・タイヤの空気圧低下
・タイヤの経年劣化
タイヤがパンクした場合には、無理に走行しようとせずに安全な場所にまず停車しましょう。
【整備士が解説】パンク時の対処方法とは?
トラックのタイヤがパンクした場合には、JAFや損害保険のロードサービスで応急処置を行うことが重要です。
無理に走行しようとした場合、最悪の事故に発展する可能性があります。
そのため、まずは安全な場所に停車して、ロードサービスもしくはJAFを呼びましょう。
パンク時の対処手順
トラックのタイヤがパンクした場合の対処方法は以下の通りです。
手順1:トラックを安全な場所に停車する
手順2:タイヤの状況を確認する
手順3:JAFか損害保険のロードサービスに連絡する
手順4:レッカー搬送で修理工場に搬入
タイヤがパンクした場合、無理に走行してはいけません。
まずは安全な場所に停車して、JAFや損害保険のロードサービススタッフが現場に到着するのを待ちましょう。
トラックの故障が疑われる5つの前兆
トラックの故障が疑われる前兆は5つあります。
・トラックから異音がする
・エアコンが効かない
・異臭がする
・クラッチを踏むと少し違和感がある
・白い排気ガスが出る
1つずつ詳しく解説します。
トラックから異音がする
トラックの故障が疑われる1つ目の症状は「トラックから異音がする」ことです。
トラックから異音がする場合はエンジンブローの不具合が考えられます。
エンジンブローが故障は、エンジンの故障に直結します。
原因としては「経年劣化」や「点検不足」が考えられるでしょう。
エアコンが効かない
トラックの故障が疑われる2つ目の症状は「エアコンが効かない」ことです。
エアコンが効かなくなる原因は「エアコンフィルターのつまり」や「エアコンガス不足」が考えられます。
とくに暑い夏の時期にエアコンが効かないことは、熱中症や体調の不具合繋がるため、早急な処置が必要です。
異臭がする
トラックの故障が疑われる3つ目の症状は「異臭がする」ことです。
トラックを始動させた時に異臭がする場合「DPFの故障」が疑われます。
もし、異臭が発生している場合には、迷わず整備工場にトラックを持っていき、DPF目詰まりの確認をしてもらいましょう。
クラッチを踏むと少し違和感がある
トラックの故障が疑われる4つ目の症状は「クラッチを踏むと違和感がある」ことです。
クラッチの違和感は「ベアリングの故障」が疑われます。
予防策として半クラッチを多用しないことや、シフトダウン時にブレーキを強く踏まないなどの方法をおすすめします。
気になる方は一度、整備工場にトラックを持っていき診断してもらいましょう。
白い排気ガスが出る
トラックの故障が疑われる5つ目の症状は「白い排気ガスが出る」ことです。
白い排気ガスの原因には「エンジンブローの不具合」が考えられます。
白い排気ガスが出る症状を改善するには、やはり整備工場のプロの整備士にトラックを点検してもらうことが重要になります。
トラックの故障を未然に防ぐ予防策
トラックの故障を未然に防ぐ予防策は4つあります。
・定期点検と日常点検を実施する
・エアコンやオーディオの使い過ぎに注意する
・クラッチの繋ぎを意識する
・換気を十分に行う
詳しく解説します。
定期点検と日常点検を実施する
トラックは普通車と比べて使用頻度や使用時間が長い傾向があるため、定期的なメンテナンスや日常点検は欠かせない項目です。
とくに日常点検については、トラック始動前にドライバーが必ず行う点検内容です。
いつも使用しているトラックに少しでも違和感がある場合には、迷わず会社に報告して修理や整備工場で点検してもらいましょう。
エアコンやオーディオの使い過ぎに注意する
エアコンやオーディオの使い過ぎに注意することも重要です。
バッテリーはエンジンを稼働させるときに電力を消費し、トラック走行時に充電させます。
しかし、渋滞時や駐車場で停車している際に、エアコンやカーオディオをつけっぱなしの状態にすると、消費電力が過多になってしまいます。
消費電力過多は「バッテリー上がり」に繋がるため、注意が必要です。
クラッチの繋ぎを意識する
クラッチの繋ぎを意識することはトラックの故障を防ぐために重要です。
クラッチ部分は消耗部品の1つであり、過度な使用はクラッチの損傷を進行させてしまいます。
そのため、クラッチ部分を強く踏みすぎるのではなく、適度な力加減でクラッチを使用しましょう。
換気を十分に行う
トラックの室内温度上昇による故障を防ぐために「室内の換気」は意識したいポイントです。
先ほども説明した通り、暑い夏のシーズンでは室内を密閉した状態の場合、温度が51度に達し、ダッシュボードは78度まで上昇します。
車内にマッチやライターなどの可燃性商品を保管すると、火災被害に発展する可能性も十分にあります。
室内の換気を意識し、室内温度の上昇を防ぎましょう。
まとめ
トラックに多い故障内容には様々な原因がありますが、故障する前の前兆サインをどれだけ察知できるのかも重要なポイントです。
また、トラックに不具合が発生した場合の対処方法を理解しているのと理解していないのでは、現場での対応スピードにも差が出てきます。
万が一の故障時にも焦らず落ち着いた行動を取れるよう、この記事を参考にして下さい。