【2019年版】DPF問合わせ件数ランキングTOP3(小型トラック編)
DPFドットコムでは月間300件近いDPFのお問い合わせをいただいています。
- 整備をしても消えないDPFランプに困っている整備士の方
- ディーラーの高額な部品交換を宣告された運送会社の方
- 走行中に手動再生が頻発して仕事にならないユーザーの方・・・
お問い合わせの内容は車種も症状も様々です。
その中で、小型トラックについて過去500件中のお問い合わせが多かった車種をランキングし、各車種の特徴や注意点などをご紹介します。
*当社の経験を基にした偏った見解であることはご了承ください。
第3位 いすゞ エルフ 45件(/500件)
いすゞ エルフは当社でも最も在庫数の多い車種であり、DPFの買取量はキャンターに次いで多いです。
しかし、OEM供給している、アトラス(2件)、タイタン(6件)のDPDを含めるとキャンターを凌ぐ取扱量になります。
いすゞでは排気ガス浄化装置のことをDPD(ディーゼル・パーティキュレ―ト・ディフューザー)といいます。
エルフのDPDに関しては目に見える溶損を起こすことはごく稀で、内部溶損している確率は4分の1ほどです。
メーカー純正新品 定価 |
¥154,000 |
DPFドットコム オリジナル新品(*1) | ¥96,000 |
DPFドットコム リビルト品 | ¥96,000 |
※すべて税抜価格
(*1)DPDフィルターのみオリジナル新品、その他構成部品は整備済リビルト品
【特徴】
排気ブレーキバルブとDPD後段のスロットルバルブの2段バルブでDPD内を高温にとどめやすくしているので、熱によるバルブ類の錆びつき、動作不良に注意が必要です。
バルブが開きっぱなしになるとDPD温度が上がらず自動再生に入れないためすぐにススがいっぱいになったり、手動再生が終わらないなどの症状が発生します。
第1位タイ 三菱ふそう キャンター 46件
三菱ふそうのキャンターは当社での取扱い数量が最も多い車種です。(買取含む)
4P10エンジンに搭載の品番:ME555982のDPFは特に多くなっています。
メーカー純正新品 定価 |
¥127,899~¥646,000 |
DPFドットコム リビルト品 | ¥120,000~ |
※すべて税抜価格
写真真ん中の品番:ME409160はDPFを搭載しておらず、酸化触媒のみの浄化装置ですが、純正定価¥646,000というビックリするような高額部品なのです!
旧式のものを除いて、DPFはSic材料を使用しており、一般に耐熱性、耐食性に優れ、熱伝導率も高いので溶損しにくいです。
キャンターはDPF前段の酸化触媒(DOC)の排気圧によるズレ込みが特に多く、後方ズレを起こしたDOCによる温度センサーへの干渉が発生しやすいです。
センサーを破壊していることが原因でDPFエラーを起こしていることも多いようです。
当社ではリビルト品では標準で、DPF洗浄では追加サービスで触媒ズレ防止加工を行っております。
第1位タイ 日野 デュトロ 46件
デュトロは何といっても問い合わせ件数がダントツで多いです。
その理由は、品番が非常に多く、ブラケットやパイプの形状が多岐にわたるからです。
デュトロ単体であれば問い合わせ件数はキャンターと並びますが、トヨエースやダイナなど、同品番DPRを使用しているトヨタ車を加えると、80件を超えます。
日野では排気ガス浄化装置のことをDPR(ディーゼル・パーティキュレ―ト・アクティブ・リダクション・システム)と呼びます。
メーカー純正新品 定価 |
¥353,000など |
DPFドットコム リビルト品(フィルターオリジナル新品) | ¥181,000〜 |
※すべて税抜価格
平成16年~18年の分割型と19年~の一体型のタイプがあり、一体型はベローズからの排気漏れが多く発生しています。
排気漏れがひどいとDPRの昇温不良によりDPR自動再生不良が起こりDPRエラーを引き起こしやすくなります。
そして、デュトロは溶損確率が非常に高いです。
コージェライト材料を使用したDPRフィルターは、熱伝導率が低いため、スス燃焼時に局所的な発熱を起こしやすく、溶損しやすいのです。当社では9割以上が溶損判定となっています。